上海神戸館だより(2002年5月7日)


★バス
上海の道路は渋滞が多い。バスが多いせいもあるようだ。市内のバス路線は地図で数
えたところ505も路線がある。以前住んでいたのは、魯迅公園の近くで21系統のバス
発着地点であった。夜になると終点地に路上駐車をするので止まっているのを眺めて
いるとおよそ7・8台はいたように思う。もう一方の終点はわが神戸館近くなので、
ここは今の住居に近い。そこにも毎晩7・8台は止まっている。したがって、21系統
だけで10数台が毎日走っていることになる。そのほか空港との循環バス、観光地行き
の定期周遊バス、観光客を乗せて走る貸切観光バスなど合計すると、毎日何千台走っ
ているのだろうか想像がつかない。しかしあながちバスが多いことは責められない。
上海市内広しといえども、路線バスのおかげでどこにでも行くことができ、台数が多
く待つ時間も少ないのでよく利用している。料金はバスの種類によって1元と2元に分
かれる。長距離の場合は距離に応じて高くなるが庶民の足であり法外な値段にはなら
ないので市内冒険旅行にはもってこいである。バスの使い方は簡単で上海市内地図に
は全バス路線が書き込まれており小さい文字がびっしり並んでいるのでその都度眼鏡
をはずして顔を近づけてみれば、とにかくわかるのである。もう一つの特徴は、道路
にはすべて名前がついていることである。これが意外と便利で2つの道路が交わる場
所をいえば目的地がすぐにわかるという仕組みなのだ。ちなみに神戸館の所在地は愚
?路168号であり地番表示で探すと東西に伸びる道路のどのあたりになるのか地図上で
は見当がつかず、探しあてるとなると大変時間がかかる。しかし愚園路と華山路の交
差点といえば地図で見ても、タクシーの運転手に言ってもすぐにわかる。わが妻は方
向音痴で南北逆のほうに歩いても気付かないほどの人物ではあるが不思議と地図を
もって出かけ、バスに乗って遠出をしても伝書バトのようにきちんと帰ってくる。実
は、この地図とバスによる市内めぐりは中国語ができないため1人でタクシーに乗れ
ない妻の発案である。人間何かとりえがあるとは、ほんとうであった。
[個人的な感覚で記しています。誤報があればご容赦ください。]