日本・ロシア、ゼミ生及び日露関係者による モスクワ会食会  

                             桜美林大学  川西重忠 

標題の件、下記のとおりご連絡します。今回は、私川西の送別会を兼ねます。

日 時 : 2012327日(火) 18時半 -21

お 店 : 「一番星」 クラスナヤ プレスナヤ、22 電話499-790-03-79 

メトロ 「ウーリッツャ 1905 ゴーダ」駅下車 徒歩10

次 第 :6時半〜 自由懇談、7時より 会食会及び自己紹介(全員)、9時 散会

出席者:順不同  

1.                   生田章一  丸紅総支配人

2.                   服部隆一  ジェトロ所長

3.                   岩本 茂  ジャパン・ツール・サービス社長(三井物産元所長)

4.                   山内宏明  CBC所長

5.                   五島和哉  資生堂所長  (商品グッヅの提供予定、数は秘密)

6.                   有本 督  三菱商事(MC物流社長)

7.                   大室聡志  HIS所長

8.                   田中洋之  毎日新聞支局長

9.池田真之  日本大使館

10.河原李奈  日本センター

11.ドミトリ・ストレルツォフ  モスクワ国際関係大学東洋学部長

12.ワレリー・キスタノフ  極東研究所日本所長

13.オクサナ・ジェレツニャカ  極東研究所研究員

14.パベル・カルムスネク  極東研究所研究員、モスクワ大学講師

15.ウラジミール・グリニューク   極東研究所研究員

16.下濱さくら  ツモ留学、モスクワゼミ、中央大学商学部3

17.山田和紀子  ツモ留学、モスクワゼミ、富山大学人文学部3

18.匂坂ゆり  ツモ留学、モスクワゼミ、学習院女子大学大学院修了

19.クルネバ・ポリーナ モスクワゼミ、ロシア科学アカデミー研究員

20.水野頌子  ツモ留学、モスクワゼミ、東京外大ロシア語3

21.石崎 舞  ツモ留学、東京外大ロシア語3

22.宮川夫妻  ジェトロ、ご夫妻とも東京外大卒

24.レブロワ・マリア   モスクワ大学4

       25、山下陽子  モスクワ音楽院

26.川西重忠  桜美林大学教授

27.横井希実子  ツモ、モスクワゼミ、東京外国語大学ロシア語3

        「一番星」担当  早川枝理子  モスクワ音楽学院

モスクワを去るにあたり一言お礼の言葉

                 桜美林大学北東アジア総合研究所長  川西重忠

 4月を目前に控え、雪の舞うモスクワを去るにあたり、今日ご出席の皆さまに、一言お礼の言葉を述べさせていただきます。

「アジアの首都」とナポレオンに言わしめたモスクワは、東西両洋の地域から、

いつの時代も好奇と憧憬と威怖感を持って見られてきた。

これほどの刺激的で興味深い街であることを、私は今回の在外研究で初めて知った。政治、経済、思想のいずれの面でも土着的であり、マグマのようないつ爆発するか分らない不気味さを持つが、一方ではきわめて人間臭い温かさを併せ持っている。モスクワを知ることはロシアとロシア人を知ることである、と私は最近考えている。これほど文化・芸術と政治・経済が混交している街は世界でも珍しい。それでいて一方では、巨大な「聖と俗」が同時に存在している。

 元よりモスクワとロシアに問題が多くあるのは承知している。特に日露両国の間でイメージの相互ギャップとパーセプションギャップは限りなく大きい。このことを承知した上で、日露両国の相互理解を促進させることが、急務であることを、この半年間、私は常に考え続けてきた。

今日、半年の期間に、縁があり旧知のような関係になり、お世話になった皆さまと、このように共に会食できる幸いを心から有難いと思っています。

モスクワを去るにあたり思い起こすことは、311日の東北大震災と福島原発の事故が、日本で想像していた以上に欧州やロシア国民に大きな影響と共感を持って受け止められていることを、ロシアに来て改めて実感したことである。

政治も経済も文化も、人に具現化されて輝きを倍加させもすれば、劣化をもさせるものである。日本の20年、30年後は現在の学生を見れば大体の想像がつく。「失われた20年」と言われ、低落傾向に世界から見られている日本に、昨年の東北大震災は再び日本に目を向けさせた。若い優秀な日本人留学生たちと共にモスクワで学ぶことを通じて、私は日本の国土と日本人の持つすばらしさを再認識した。先日(321日)のモスクワ大学での特別講義「失われた20年、日本的経営の行方」では、この面からの再生を強調した。

34日には、プーチンの大統領選の勝利演説をクレムリンのマネージ広場で聞いた。地を震わせるような「ウッラー」の声と、プーチンの「シュパシイバー」のむせぶ声を聞き、彼の涙を目にする幸運に恵まれた。「プーチンの涙」をどのように解釈するかはさまざまで難しい問題であるが、ロシアが今大きな分岐点にいることだけは確かである。良い時にモスクワにいた幸運を素直に喜びたい。

皆さん、半年間お世話になりました。今後も良い関係が続くことを祈念します。

(本一文は、私の送別会を兼ねた327日の会食会に配布したものである)